ストックホルム国際青年科学セミナー

 

 2017年12月4日から11日までの約一週間、ストックホルムで開催されたストックホルム国際青年科学セミナー(SIYSS)に、大塚美緒子(埼玉大学修士2年)、戸田年賀奈子(北海道大学修士2年)が参加した。今年のSIYSSは世界20ヶ国から25名の若手研究者が集った。研究テーマは医学・理学・工学に大別されるが、25名それぞれの研究内容は多岐にわたり、普段の生活環境の中では触れることができない分野の知識を得ることができ、同時に発信することができたと実感している。18・19歳の学生が2/3程度を占めている中、私たちは最年長だった。7日間のスケジュールを下図に示す。基本的に朝7時から夜22時まで予定が詰められており、充実した毎日であった。宿泊場所は例年通りAF Chapmanという船を改築したホステルで、4人〜6人の相部屋であった。

 12/6に開催された、理系の学問に興味があるストックホルムの高校生約1500人が来場するSIYSSセミナーでは、口頭発表とポスター発表が平行して行われた。25人の発表者は5グループに分割され、口頭発表の順番が来たらポスター会場を離れ300人以上収容可能なシアターのような会場でプレゼンテーションを行った。当日の口頭発表の様子は3台のカメラで録画され、今回初の試みとしてFacebookでの動画ライブ配信が行われた。さらにはスウェーデンの教育TVでも放映される予定だ。セミナーに来た高校生は、世界の若手研究者が行う研究内容に強い興味を示し、疑問に思ったことはすぐに質問をする積極的な生徒が多かった。このセミナーでの発表経験は、今後研究内容紹介を視聴者・来場者に合わせてわかりやすく作成するというスキルを伸ばすために、非常に重要な経験になったと感じている。
 続いて、ノーベル賞関係のイベントについてだが、今回は残念ながら入場者数の都合上、受賞者と交流できるノーベル賞授賞式のレセプションに参加することができず、ノーベル賞受賞者と直接会話できる機会は少なかった。しかしながら、ノーベル賞受賞者の記念講演や晩餐会でのスピーチを聞くことができ、特に、「グループ全体の意思が問題解決へ向いていること、研究を進める上で必要になった資源はすぐに取り入れること、そして、最後まで諦めない根気が成功に繋がった」と情熱的に語る物理学賞受賞者らの姿が印象的であった。それを受けて、今後の研究に対する姿勢を改め、柔軟かつダイナミックに世界に自身を持って発信できる研究を進めていきたいという気持ちが高まった。
 他にも、SIYSSにおいて毎年開催される倫理セミナーや、スウェーデンの文化に触れるイベント、異文化交流イベント、ノーベル賞授賞式参列に向けたエチケットのレクチャー等、このセミナーならではの活動を若手研究者の仲間と共に多いに楽しむことができ、一生大切にしていきたい関係を築けたと感じている。

 国際科学技術財団には、このような貴重な機会を与えていただき非常に感謝している。今後もこの経験を多くの人に伝えていきたいと思う。

 


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