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2016年(第32回)日本国際賞候補者推薦受付始まる
「物質、材料、生産」と「生物生産、生命環境」の2分野

公益財団法人国際科学技術財団(理事長 矢﨑義雄)は本日、2016年(第32回)日本国際賞(Japan Prize)の授賞対象分野である「物質、材料、生産」と「生物生産、生命環境」の2分野について、受賞にふさわしい候補者の推薦の受付を開始したことを発表しました。推薦は、財団が選んだ約13,000名の世界各国の著名な学者・研究者によって行われます。推薦を受けて財団内で審査を行った後、受賞者を確定し、2016年1月に発表する予定です。

受賞者の選定にあたっては、まず、各分野の「審査部会」が専門領域における候補者の業績を審査します。さらに、「日本国際賞審査委員会」が社会的な貢献を加味した総合的な審査を行い、同委員会からの推挙を受けた「理事会」が最終的に審議し、決定します。2016年(第32回)日本国際賞候補者の推薦期間は2015年2月末までで、推薦人による推挙を受けてから約10ヶ月の審査期間を経て受賞者が選定されます。

現在、2015年(第31回)日本国際賞受賞者の最終選考が行われています。授賞対象分野は「資源、エネルギー、社会基盤」と「医学、薬学」の2分野で、2015年1月に発表される予定です。

日本国際賞は、毎年、2領域6分野の中から2つの分野を対象に、各分野で独創的で飛躍的な研究成果を挙げ、科学技術の進歩に大きく貢献し、さらに、人類の平和と繁栄に著しく貢献する業績を成したと認められる科学者・研究者に授与されます。原則として1分野から受賞者1名を選び、賞状と賞牌を授与。また、各分野に対して賞金5千万円が贈られます。

財団では、推薦者が適切な候補者をタイミング良く推薦できるよう、向こう3年間の授賞対象分野を発表しています。2017年までの対象分野は次の通りです。

「物理、化学、工学」領域
 
「生命、農学、医学」領域
授賞対象分野
授賞対象年(回)
授賞対象分野
物質、材料、生産
2016年(第32回)
生物生産、生命環境
エレクトロニクス、情報、通信
2017年(第33回)
生命科学
資源、エネルギー、社会基盤
2018年(第34回)
医学、薬学

2016年(第32回)日本国際賞の授賞対象分野の背景と選択理由、また対象となる具体的な業績については次のページをご参照下さい。

2016年(第32回)日本国際賞授賞対象分野と業績

「物理、化学、工学」領域

授賞対象分野:「物質、材料、生産」

<背景、選択理由>
従来にない性質を持つ新しい物質や材料の発見、開発、そして高度なものづくり技術の開発が、これまで多くのイノベーションを実現し、社会の発展に貢献してきました。例えば、物質、材料では、新たな機能を有する半導体、高分子、ナノ材料、触媒などの人工物の設計・合成や天然産生物の発見がなされ、また生産面では、高速の計算機や高分解能・高精度の計測法などに支えられる設計・生産技術、生産工程の効率化に貢献するロボット技術などの新生産技術が実現しています。

今後、限りある資源を有効に利用し、持続可能な未来社会を築くためには、既存の概念を打ち破るような観点から、新機能物質や材料の開発、画期的な設計・生産、運用技術の開発が求められています。

<対象とする業績>
2016年の日本国際賞は、「物質、材料、生産」の分野において飛躍的な科学技術の発展をもたらし、新機能を有する物質や材料の開発、あるいは設計・生産、運用技術の高度化によって、新しい製品、サービスや産業を創造し、社会の持続性を高めつつ、生活の利便性や安全性の向上に寄与するなど、人類社会に大きく貢献する業績を対象とします。

 

「生命、農学、医学」領域

授賞対象分野:「生物生産、生命環境」

<背景、選択理由>
人類の生存は、地球上の生物資源をさまざまな形で持続的に利用することなくしては成り立ちえません。しかし、その生物資源を育む地球の生命環境は、急速に劣化しつつあります。これまで、多くの技術革新によって食糧生産性は飛躍的に増大してきましたが、人類はそれをも超えて急速に増えようとしており、一部では環境問題も生じています。こうした地球社会において、かけがえのない生命環境を保ち、持続可能な環境調和型の生物生産技術の開発とともに、生物の多様性を保全する環境技術の創造が求められています。

<対象とする業績>
2016年の日本国際賞は、「生物生産、生命環境」の分野において飛躍的な科学技術の発展をもたらし、食糧や有用物質などの生物生産技術の進展によって飢餓および貧困の克服や安全性の確保を達成したり、あるいは人間活動が環境に及ぼす影響の計測評価および環境改善の対策手法の開発を通じて、生命環境の保全や生物多様性の維持に寄与したりすることにより、人類社会に大きく貢献する業績を対象とします。

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